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BO59 fireplace chair in teak by Finn Juhl,Coffee table with V-shaped legs in solid teak,”Monaco” sideboard by Gerard Guermonprez,Hairpin desk in teak by Cees Braakman,Rare C3 chair by Frank Guille,Karen easy chair by Aksel Bender Madsen,Egg fireside chair by Miroslav Navratil, Tonneau chair by Pierre Guariche,Super Ellipse dining table in rosewood with 2 extension leaves by Piet Hein / Bruno Mathsson..他
BO59 fireplace chair in teak by Finn Juhl
削り込みによって生まれるしなやかな杢目ラインは息をのむ美しさ。まるで自然との合作のように存在している。視線をずらすと見えてくる座面下のX接合部は、超然とした印象を放ちながら貫の作用を担っている。フィン・ユール作品に見られる輪郭線に座面を置いたような特殊なデザインは、線が細いからこその効果が絶大。彫刻作品と言っても決して過言ではない。
Coffee table with V-shaped legs in solid teak
作り手の一途さが伝わってくる趣深いコーヒーテーブル。真っ直ぐ成長したチーク無垢材を、真っ直ぐ素直に形状化している。斬新で生き生きした作品に仕上げる高い技術には見惚れるほど。また、均整の取れた優美な天板、脚先へ向かう鮮烈な削り込みが記憶に残る作品である。
“Monaco” sideboard by Gerard Guermonprez
ミッドセンチュリーに活躍したフランス人デザイナー 「ガーモンプレ」による希少な作品。美しい質感を生む高品質エルム材突板を用い、形状の迫力に拍車をかけている。真鍮を施した足先の下駄は調節可能、取っ手のない4つのドアはサイドブラスボタンにより開閉するという斬新な仕組みとなっている。直線のみで構成された堂々たる作品、内部にはデザイナー名が記載された真鍮製のラベルプレートが取り付けられている。
Hairpin desk in teak by Cees Braakman
ブラークマンの突出加減が如実に現れている。それまで気付かれることがなかった観点から家具作りに取り組んでいるのが見て取れる。天板と抽斗の間に設けた空間の形状は飛び抜けた感性を表し、同時に機能美としてのこだわりぶりも発揮している。強度を利用した鉄の三本脚が本体を宙に浮かす極めて斬新な手法も見応えがある。この作家が物づくりを操る才腕は底知れない。非凡の域に達した逸品である。
Rare C3 chair by Frank Guille
カールジェイコブスがデザインしたジェイソンチェアをフランク・ギレがリ・デザインしたレア作品。眺めていると椅子自体が創作されたことを楽しんでいるかのように映る。技法のユニークさが独特の世界観を紡いでいるのだ。ギレが数々の作品に宿したインスピレーションは、後生あらゆるジャンルのアーティストたちに影響を与え続けた。特色ある形状は得意気なオーラを放ち、使い手を自由な境地に連れて行ってくれる。アートピースと暮らす尊さを実感できる作品だ。
Karen easy chair by Aksel Bender Madsen
背面にぐるりと回り込んだ一本の曲線美が、そのままアームレストを形作りしなやかに伸びていく。難しい角度を設けながらの削り込みが椅子全体の形状を引き締めている。また、チークとオーク素材それぞれの比率が非常に繊細な印象を放つ。さらに両サイドの貫デザインと座面を支える格好で配置している前後の貫が異なる形状をしているのも妙計。それらはリクライニングの際に確りと役目を担ってくれている。使い手を心地よく快適にリラックスへと導く、この作家の作り出すデザインはどこか抒情的で惹かれるのだ。
Egg fireside chair by Miroslav Navratil
多角に組まれた脚のラインが絶妙なバランスで卵型デザインを支えている。作家の探究心を想起させるユニークな形状は、そこにポツンとあるだけで辺りを和ませ微笑ましい空気を育む。背からポッテリと座面へ描かれた緩やかなくぼみが印象深い。生活空間に馴染んだ頃合いには、独自のストーリーが生まれているはずだ。深く余韻に浸らせてくれる可愛い椅子である。
Tonneau chair by Pierre Guariche
作家の個性が色濃く映し出されたユニークな作品は何処から見ても興をそそる。ガーリッシュデザインは、存在自体が奇跡を感じさせ、紡いできた時間を尊くさせるという特徴がある。影響を受けずに通り過ぎることはできない。めまぐるしく移り変わる風潮の波をものともせず、悠揚に佇む姿に感動すら抱く。作品が放つ魅力に注力すると、使い手側の可能性まで広がりを見せ始める。約70年の経年美、これから先益々魅力を増すに違いない。
Super Ellipse dining table in rosewood with 2 extension leaves by Piet Hein / Bruno Mathsso
素材の扱い方が非常に鋭敏、特殊な形状×ローズウッド×スチールの組み合わせが素晴らしい。相互間に生まれる影響は絶大である。この対照的な素材の組み合わせを、マットソンは自由自在に作品に取り入れている。テーブル自体がアートゆえ、目的以上の多様な展開が期待できそうだ。さらに2枚のエクステンションリーフが付属している。希少どころか今では入手出来ないローズウッド素材、それがこれほどふんだんに使われ、実際に使用できるとは、ちょっとした魔法のようである。