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NV55 armchair in teak & cane by Finn Juhl,Model JH540 valet chair in oak by Hans J. Wegner,SW87 dining chair in oak by Finn Juhl,Model GE 240/3 “The Cigar sofa” in smoked oak by Hans J. Wegner,Boomerang executive desk with hairpin legs by Cees Braakman,Freestanding shelving by A. D. Dekker,Dining chair in teak,Magasin du Nord armchair by Hans J. Wegner,J39 Shaker chair by Børge Mogensen,EU04 sideboard by Cees Braakman,Les Arcs chair selected by Charlotte Perriand…他
NV55 armchair in teak & cane by Finn Juhl
圧倒的美意識の高さが作品に凝縮されここに存在している尊さは、まるで「想像力を掻き立てる物語」のように観ている側の目を輝かせる。極限まで削り込まれた線の細さ、知性が詰まったディテールの繊細さは、フィン・ユールが抱き続けた作家魂に触れさせる。後ろ脚から背へと伸びた一本の線に絶妙な角度が設けられているが、この設計が美の真骨頂となっており、全体のバランスを整えながら椅子の魅力を噴出させている。デザインを知れば知るほど、作家がいかに難しいことへ挑戦しているのかが分かる。椅子と向き合った時間は、あなたのかけがえのない充実として深く心に刻み込まれるだろう。
Model JH540 valet chair in oak by Hans J. Wegner
辺りの空気が一変した。こんなにも一瞬で視界に飛び込む世界が色付くものなのかと嘆息してしまう。Valet chairが持ち合わせる豊かなデザインは決して椅子にとどまらない。形状に引きつけられ、思考転換を要される。異才を放つウェグナーの個性をデザインが顕著に物語っている。
SW87 dining chair in oak by Finn Juhl
良質ファブリックをぐるりと囲うように用いられた天然素材がとてつもなく美しい。優雅に広がる背面のデザインは、まるで自然の胸懐を忍び込ませているように趣深く映る。フィン・ユールの突出した才能が鮮明に際立っている。ぜひとも全ての形状が異なっている一本一本の線に着目していただきたい。もの凄いこだわりである。類を見ない形状が壮絶な印象を放ち作家の冒険心を忠実に映し出している。(New fabric)
Model GE 240/3 “The Cigar sofa” in smoked oak by Hans J. Wegner
ウェグナー作品の特徴は、日常に優しく寄り添いながら身も心もじわじわ満たしてくれるところ。日々過ごす中、少々安息を乱すことがあっても、家に帰れば落ち着いた場所で寛ぎを提供してくれる。使い手と作品との深い信頼関係により一層作品の価値が上がるのだ。ウェグナーの良さを存分に味わっていただきたいおすすめのソファーだ。(New fabric)
Boomerang executive desk with hairpin legs by Cees Braakman
このデスクを目の前にした時、僕の中で面白い現象が起きた。今の今まで僕自身知らなかった自分と出会えたような気がしたのだ。シーズブラークマンの力は偉大だ、彼の作品は見る側を刺激し、作品が呼び水となって感性の広がりを鼓吹する。アルベルト・ジェルジの言葉を借りればこうだ「発見とは、誰もが目にしているものを見て、誰も考えなかったことを考えることである」。デスクの領域をはるかに飛び越えている。
Freestanding shelving by A. D. Dekker
A. D. Dekkerの作品はモダン好きの間では常に話題の的になる。彼の遺した作品の中には、深く掘り下げて考え抜いた挙句、ようやく到達した手応えのような強さが備わっているのだ。一本一本の線が絶妙に配置され、美しく身を置いている様は、作品が持ち得る未知の領域さえも享受している。
Dining chair in teak
「臆せずに挑戦すること」デザインを眺めていると、この言葉が思い浮かんだ。純粋にアイデアを形にした椅子の特性を存分に味わいたいと思う。こちらの作品はデザイナーについては不明だが、作家の持ち味ともいえる確固たる部分がうかがえる。それは「自らの感性をつかまえに行く楽しみを人生の中で大いに得てほしい」というものだ。突出されたユニークな形状を心ゆくまで堪能したい。愛おしいチェアである。
Magasin du Nord armchair by Hans J. Wegner
見た目の細い線からは想像しにくいが、ずっしりと重たい。作品を眺めていると、地に足をつけ確実に人生を歩むことへの憧れが増してくる。テーパーがかった微妙な角度に目を奪われること数分間、椅子への想いと歩んできた人生の背景が交差する。忘れたくない時間を家具と共に重ねて行くことに実に好ましい作品だ
J39 Shaker chair by Børge Mogensen
モーエンセンデザインがいつも見えるところにある安堵感は想像しているよりも遥かに大きい。その優しさは、時間の拘束を緩やかに解き放つ。日々の暮らしが穏やかになり、視界に入る優しい佇まいが心身に浸み渡るのだ。家具が日常生活に与える影響は思いのほか幅広くて奥が深い。モーエンセンが生み出した作品は「座ると呼吸が整う椅子」その表現がぴったりだと思う。
EU04 sideboard by Cees Braakman
若い頃から独自の世界をたくましく切り開いてきたシーズブラークマンならではのデザイン。ため息が出るような視覚的迫力は培ってきた感性そのものと言えるだろう。また、メタルを用いた脚の形状は見事なまでに小手先が効いており、本体とのバランスを強みとして力強さを発揮している。60年以上経ったとは思えない斬新さに魅了される。独創性を大いに繰り広げた美しい傑作、今後益々珍重されるだろう。
Les Arcs chair selected by Charlotte Perriand
椅子が脈を打つように波動を奏でている。この独特の感触に心が躍る。椅子との出会い、共に暮らす意味合い、共有する人々との会話、すべての音や出来事を忘れたくない衝動に駆られる。不思議な力を兼ね備えた比類ない作品なのだ。ぜひ実際にご覧いただきたいと願う。